不動産投資を行う上ではぜひとも知っておきたい、不動産のメリットとデメリットについてお伝えします。
まずは、不動産投資のメリットについてです。
不動産投資のメリットとして、
1つ目に挙げられるのは、「不動産の賃料収入は、比較的、安定している」ということです。
不動産の賃料収入は、短期の間に賃料が大幅に変動することは稀です。
そして、マンションを借りている借主の方は、家主さんに対し、毎月、家賃を支払いますが、逆に家主さん側から見ると、毎月、安定かつ定期的に一定の収入が入ってくるといった見方ができるのです。
この「比較的、収入が安定している」という点は長期的な視点で投資を考えた場合、非常に魅力的なことです。
2つ目は、「不動産はインフレに対して強い」ということです。
長らく、日本経済は物価が継続的に下がり続けるといったデフレの状態が続いていますが、そろそろデフレのトンネルの出口が見えてきているように思えます。
一般的に不動産の賃料はインフレ時には物価の上昇に応じて上がる傾向にあると言われています。また、土地の価格も、物価水準に応じて上昇してく傾向にあると言えます。
長期的な視点で投資を行う場合、収益性とともに、インフレによる目減りを如何に防ぐかといったことも重要なポイントとなりますので、インフレに負けない投資手法(インフレヘッジ)として非常に有効であるといえます。
ただし、運用対象不動産に対する外部環境の変化や経済情勢の悪化など影響の如何によりその効果はケースバイケースとなります。
3つ目は、「節税効果がある」ということです。
「節税効果」につきましては、不動産投資における税金上のメリットをご参照願います。
、4つ目は、「ペイオフ対策になる」ということです。
2005年4月から、ペイオフが全面解禁となり、それまで安全であった預金が必ずしも安全であるとは言い切れなくなってしまいました。
ペイオフ解禁後の株式市場の活況を考えると、預金から株式投資など別の資産へ切り替えられる方が多数いらっしゃるようです。
ただし、いきなり預金から、株式投資などへ多額の資金を移動させるといったことは、あまりにもリスクが大きいように思われます。
現物不動産投資は、株式投資、債券投資などと違い、自然災害といった特殊要因以外では実物そのものがなくなってしまう(価値が0になってしまう)といったことはないことから、比較的、安全な資産であると言われています。
沈静化した感があるペイオフ対策ですが、常日頃から考えておきたいものです。
不動産投資はメリットのみではなく、当然、デメリットも存在します。
投資を考えた場合、デメリットに関する対処を知っておかないと万が一の時の対応ができませんので、デメリットの部分はメリット以上に重要かもしれません。
それでは、不動産投資のデメリットについてお伝えしていくことにしましょう。
1つ目は、「空室率と家賃滞納者のリスク」です。
立派な不動産を所有していても、きっちりと賃料を支払ってくれる入居者がいなければ、不動産投資として成立しません。
しかし、入居者は場合によっては簡単に見つからない場合もあるのです。
さらに、入居者がいる場合でも、賃料を滞納すれば、入居者がいないのと同じです。
入居者がいない場合や入居者が賃料を滞納している場合でも、借入金の返済などの必要経費は入居者がいる場合と同じようにかかりますので、収益性や現金収入(キャッシュフロー)は悪くなってしまいます。
2つ目は、「金利の上昇リスク」です。
金利の上昇はメリットではないか?という声も聞こえそうですが、現物不動産投資の場合、効率的な運用を行う(≒運用利回りを高める)ために、借入金を併用することが一般的です。
そして、借入金の適用金利は、金利水準とともに変動しますので、金利が上昇すると、その分支払利息も増加します。
つまり、収益性が悪くなるのです。
なお、一般的に不動産の賃料はインフレ時には物価の上昇に応じて上がる傾向にあるといったことは、先ほどのメリットでお話しましたが、金利が上昇したからといってすぐに賃料水準が上昇するわけではありません。
賃料は、物価上昇の後追いの形で上昇していくのが一般的です。
3つ目は、「やり直しがしにくい」ということです。
先ほどもお話しましたように、多くの現物不動産投資は、自己資金だけで行われることは稀で、多くの投資家は借入金との併用により行います。
ですから、万が一、その投資に失敗した場合、多額の負債を抱え込むことになります。
さらに、追い討ちをかけるかのように、現物不動産はもともと流動性が悪く、特に採算性の悪い物件は、市場とのギャップが大きく、買い手もなかなか見つかりません。
そして、やっとの思いで買い手が見つかった場合でも安く買い叩かれてしまうわけです。
また、一旦運用をスタートさせると、途中で用途変更する(事務所→マンション)といったことは、法律などの規制でできなかったり、リフォームなどに多額の資金を必要とすることから、採算が合うかどうかも問題となってきます。
現実的には非常に厳しいものがあります。
4つ目は、「自然災害に弱い」ということです。
最近は、建物の耐震性も強化されていますが、万が一、建物が大地震や台風などにより建物が倒壊した場合や、それに近い被害を被ってしまうと、今後、計画していた収益が得られない可能性があります。
さらに、最近は、土地の土壌汚染の問題や、建物については、アスベスト問題やシックスハウス症候群などといった問題もあります。
もし、そのような人的被害の可能性がある物件であった場合、周囲から厳しい目が向けられてしまいます。
ここまで、不動産投資のメリットとデメリットについてお話してきましたが、新規にマンションやアパートを作る場合も、中古住宅への不動産投資を行う場合にも、メリットとデメリットをバランスよく理解してから行いたいものです。
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